Windows での,NVIDIA CUDA ツールキット 11.0 のインストール手順と,nvcc の使用例をスクリーンショット等で説明する.
※ GPU とは,グラフィックス・プロセッシング・ユニットの略で、コンピュータグラフィックス関連の機能,乗算や加算の並列処理の機能などがある. CUDA とは,NVIDIA社が提供している GPU 用のプラットフォームである. NVIDIA 社のグラフィックスボードが持つ GPU の機能を使うとき,CUDA を利用することができる.
※ nvcc を動かすには,Visual C++ ビルドツールのインストールが必要になる. Visual C++ ビルドツール 2019(Build Tools for Visual Studio 2019)のインストールには, 別ページで説明している.
※ GPU 版 の TensorFlow を使う予定がある場合:
指定されているバージョンより高いものは使わない. その根拠は次のページ.
URL: https://www.tensorflow.org/install/source#common_installation_problems
【このページの目次】
サイト内の関連ページ
● 実演ビデオ(YouTube)「NVIDIA グラフィックスドライバ,NVIDIA CUDA 10.1, cuDNN 7.6 のインストール (Windows 上)」
動画リンク: https://youtu.be/5ZI2M-0mJFo
先人に感謝.
参考Webページ:
Visual C++ ビルドツールもしくはVisual Studio を,前もってインストールしておく. NVIDIA CUDA ツールキットの nvcc の動作に必要. Windows での Visual C++ ビルドツール (Build Tools) のインストール手順: 別ページで説明している.
参考Webページ: http://docs.nvidia.com/cuda/cuda-quick-start-guide/index.html
※ TensorFlow や CNTK などを使うときは,TensorFlow の最新版でなく,必要な版のTensorFlow をインストールする.
Windows では,TensorFlow 2.4 GPU 版での,NVIDIA CUDA のバージョンは,11.0 が良いようである(11.1 や 11.2 では動かない).
TensorFlow 2.3, 2.2 GPU 版での,NVIDIA CUDA のバージョンは 10.1 が指定されている.
TensorFlow 1.15 GPU 版での,NVIDIA CUDA のバージョンは 10.0 が指定されている. TensorFlow 1.15 GPU 版での,NVIDIA CUDA のバージョンは 10.0 が指定されている.根拠は次のページ.
URL: https://www.tensorflow.org/install/source#common_installation_problems
ここでは,TensorFlow 2.4のために,「11.0 Update 1」を選んでいる
既定(デフォルト)のままでよい.「OK」をクリック.
「CUDA」にチェックする.その他は,必要なものがあればチェックする.「次へ」をクリック.
※ 但し,複数の版の CUDA ツールキットをインストールする場合には,古い版のCUDA ツールキットをインストールするときに「CUDA」だけを選ぶようにする.
※ Visual Studio をインストールしていないときは、インストールが始まる前に確認表示が出る。
Visual Studio をインストールする予定があるときは、ここで、CUDA のインストールを中止して、 Visual Studio のインストールを先に済ませた方が良い
Visual Studio をインストールする予定がないときは,Visual C++ ビルドツール (Build Tools) のインストールを行っておくこと.
※ インストール開始後にエラーが出る、その先に進めない (インストールが失敗に終わる)という場合がある.
失敗したときは、次のように操作することで,解決できる場合がある.
Visual Studio をインストールしていないときは,Nsight for Visual Studio はインストールされない. 表示は次のようになる.確認したら「次へ」をクリック.
※ 「コンピュータを再起動してください」と表示される場合がある.そのときは,再起動する.
リリースハイライトを確認したら,「x」をクリックして閉じる.
そして「お使いのGPU向けの新しいドライバーが入手可能です」と表示されることがある.そのときは,新しいドライバをインストールする.
Windows のシステム環境変数が自動で設定されていることを確認
バージョン 11.2 の場合
次のように自動設定されるので確認.
C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v11.2\bin C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v11.2\libnvpp
※ 複数の版の CUDA ツールキットをインストールする場合には, 複数のパスが設定される このとき・古い版の方が先に来ている場合には、後になるように調整する
バージョン 11.2 の場合
次のように自動設定されるので確認.
C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v11.2
※ 複数の版の CUDA ツールキットをインストールしている場合には,最後にインストールしたものが設定される
バージョン 11.2 の場合
システム環境変数 CUDA_PATH_V11_2
次のように自動設定されるので確認.
C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\v11.2
nvcc にパスが通っていることを確認する
Windowsのコマンドプロンプトを開き、次のコマンドを実行.
where nvcc
Windows での Visual C++ ビルドツール (Build Tools) のインストール手順: 別ページで説明している.
※ 起動は,Windows のメニューで「Visual Studio 20..」の下の「x64 Native Tools コマンドプロンプト (Command Prompt)」(あるいは類似名のもの)を選ぶ
※ 32ビットのNative Tools コマンドプロンプトでは nvcc が動かない.
以下の操作は,x64 Native Tools コマンドプロンプトで行う
エラーメッセージが出ていないことを確認.
where cl
https://devblogs.nvidia.com/easy-introduction-cuda-c-and-c/に記載のソースコードを使用. まず,エディタを開く(ここでは「メモ帳」を使っている).
x64 Native Tools コマンドプロンプト で,次のコマンドを実行. ファイル名は hello.cu としている.
cd %HOMEPATH% notepad hello.cu
その後,ファイルを編集し,ファイルを保存.
エディタで hoge.cuのようなファイル名で保存.
「nvcc hoge.cu」で a.exp というファイルができる. 「Max error: 0.000000」と表示されればOK.
うまく動かないときは,まず,Visual C++ ビルドツールの動作を,別ページの手順により確認し,異常があれば,Visual C++ ビルドツールのインストールなどで対処.それでも動かないときは,NVIDIA CUDA ツールキット 11.0 のインストールしたときの作業に間違いがなかったかを再確認.
nvcc hoge.cu
.\a.exe
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