ポータブル版 VirtualBox を使って,ライブ USB メモリの Ubuntu を起動してみる
Windows マシンで USB メモリに入れた ポータブル版 VirtualBox (=仮想マシン)を動かし,その上で Ubuntu を使う.
<Ubuntu のライブ起動と比べた利点>
USB メモリを使って Ubuntu を起動するという手軽さは変わらないのですが,使用感に違いがあります.
- BIOS の設定で苦労しない(手間が要らない). ライブ起動したいときは,BIOS の設定で USB メモリから起動するように設定しないといけない.
- Windows の 1つのウインドウとして Ubuntu が動く(Windows に慣れた人に抵抗がない、と思う).
手順
- remastersys backup を使い ISO イメージファイルを作る, あるいは,ISO イメージファイルを入手する.
remastersys backup を使いたい場合: remastersys backup で出来たファイルのサイズが 4,000,000,000 バイト以上の場合は動かない(remastersys backup の制限)
- ISO イメージファイルから,Ubuntu ライブ USB メモリを作る.
- USB メモリに,ポータブル版 VirtualBox のファイルを付け加える.(= このページで説明)
- VirtualBox の設定を行う.(= このページで説明)
ポータブル版 VirtualBox のダウンロード
Linux Live USB Creator に付属の
ポータブル版 VirtualBox を使うことにする
- vbox.me の Web ページを開く
https://www.vbox.me/
ここに記載の手順に従う
- 「Download」の下の「Newest」をダウンロード
- ダウンロードが始まる
初回起動設定
- ダウンロードした .exe ファイルを実行する
- 展開(解凍)するディレクトリを指定し,「OK」をクリック.
- 展開(解凍)してできたディレクトリのファイルを確認する
- Portable-VirtualBox.exeを実行する
- 起動直後に言語を選ぶ.
既定では「english」になっている.「japanese」に変えることができる.
- VirtualBox をダウンロードしたいときは
「VirtualBox インストールファイルのダウンロード」をクリックする.
すでに,
VirtualBox をインストールしているときは「VirtualBox インストールファイルのパス」を指定する
※ ダウンロードしたときは,ダウンロードが終了すると,次のように表示される.
パスは自動設定される.
- 「OK」をクリック
- 再び,Portable-VirtualBox.exeを実行すると,
VirtualBox の画面が出る
- USB メモリの準備
FAT フォーマットの USB メモリを準備する.
※ exFAT, NTFS は避ける
- Ubuntu の ISO イメージファイルを準備
- Ubuntu バージョンの配布サイトで公開されている ISO イメージファイルを使ってもよい.
- Ubuntu ライブUSBメモリの作成
準備したUSBメモリと,Ubuntu の ISO イメージファイルを使用.
作成手順は,別ページ »にまとめ
※ Ubuntu の場合は,
「システム」→
「システム管理」
→「スタート・アップディスクの作成」と操作して,ライブUSBメモリを作成できる.
- ライブ USB メモリにポータブル版 VirtualBox のディレクトリ「Portable-VirtualBox」をコピーする
コピーした結果,次のようになる
Windows の VirtualBox 上で動く仮想マシンとして起動してみる
VirtualBox の 設定
※ 正しく設定しないと起動しないので注意する.
- USB メモリ内の Portable-VirtualBox\Portable-VirtualBox.exe を起動
これは,先ほどコピーしたファイル
- 設定したいので「設定 」をクリック
- オペレーティングシステムのバージョンの設定
「Ubuntu」に設定
- メモリ量の設定:1000メガバイトくらいに増やしておく
- (オプション)プロセッサの設定
「PAE/NX を有効化」に設定
4GB を越えるメモリを搭載したマシンに Ubuntu 32 ビット版をインストールすると,PAE 付きのカーネルが自動的にインストールされる.
その後 remastersys backup などを使って ISO イメージファイルを作ると,きた ISO イメージファイルも PAE 付きのカーネルが含まれています.
- VirtualBox.exe の終了
使ってみる
- USB メモリ内の VirtualBox\Virtualize_This_Key.exe を起動
- VirtualBox バージョン 3.2.10 r66523 が起動する
キーボードの自動キャプチャ機能についての説明が現れる.
- 今度は「Live」を選ぶ
しばらく待つ(止まっているように見える.起動に時間がかかる).
- Linux が起動した
ここでは GNOME のログイン画面